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近畿大:マグロなどに続く大学ブランドは被災地から“復興の花”

2016/08/28

 原発事故の影響を受けた町から復興の花を――。近畿大が栽培を指導し、福島県川俣町で生産した観葉植物「アンスリウム」が8月29日、花きの卸売りで国内最大手の大田花きに初出荷される、と日刊工業新聞(8/28)が報じた。同紙によれば、アンスリウムは、近畿大が同県川俣町に設置したビニールハウスで同町在住の男性が栽培した。川俣町は東京電力福島第一原子力発電所の事故の影響で、現在も町の一部が避難指示解除準備区域や居住制限区域に指定されている。

 アンスリウムの育成には土壌を使わず、ポリエステル繊維を使った「ポリエステル培地」を採用。土壌に比べ隙間が多いため、よく根が張る。また同培地には栄養がないため、肥料を調整することで育成を制御しやすい。マニュアルに従えば、素人でも作物を栽培できる。アンスリウムは、ハート形の花とプラスチックのような質感の葉からなる。花持ちが1か月以上と長く、切り花としても人気がある。近畿大は近年、うなぎ味のナマズやマグロ、マンゴーなど「大学ブランド」の食品を養殖、栽培して販売し話題になっている。

 

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